小学校1年生の頃からピアノを習っていました。
でも、「この通りに弾きなさい」と強制する楽譜が
どうしても好きになれなくて、4年で辞めてしまいました。
『音楽は、堅苦しくて、難しいもの…。』それが当時の印象でした。
そんな音楽への気持ちが大転換したのは、中学校2年生のときでした。
初恋の女の子に伝えられなかった想いを言い当てたような曲に触れ、
「自分もこんな風に気持ちを表現したい!」と、
がむしゃらに作曲を勉強し、自分で曲を作り、贈ったのが始まりでした。
もともと、自分の気持ちを人に伝えるのは得意な方ではありませんでした。
ところが不思議と、歌であればストレートに気持ちを表現できたのです。
その後も曲を作り続けましたが、音楽を仕事にして生きていくことはイメージできず、
「音楽は自己表現の手段」とわりきり、普通にサラリーマンとして働く道を選びました。
ところが、離職率ナンバーワンの部署に配属され、ほぼ終電で帰宅する毎日。
自己を表現することに、全くと言っていいほど時間を割けない日々が続きました。
現状打破のため、友人の誘いを受け、一緒にIT系ベンチャー企業を設立。
ところが事業は数ヶ月で暗礁に乗り上げ、借金だけが残りました。
小さな町工場で、作業着を着て、ドリルやフォークリフトを使う仕事を経験しながら、
『自分は一体何をやっているんだろう…』という思いは、日増しに強くなっていきました。
そんな中、インターネットで出会ったリストカットの女の子に曲をプレゼントしました。
「元気になってほしい」と、ウォークマンで録音した稚拙な音源を、ネットで公開。
だけどそんな拙い曲が、彼女の心にしっかりと届いたのでした。
「曲ありがとうございます。凄く嬉しかった。泣いちゃったけど…。
安達さんの曲、大好きです」
誰よりも僕自身が「音楽の可能性」に気づかされた瞬間でした。
技術がなければ人を喜ばせる音楽なんて出来ないと思っていました。
でも、違っていました。
大人数に支持されることは難しいかも知れないというだけで、
目の前のたった一人のためになら、こんな自分でも出来ることはあるのだと知りました。
音楽といっても、所詮は想いを伝える道具に過ぎません。
面と向かって言えないことでも、曲にすれば言えることがあり、
普通ならはねつけてしまうことでも、歌になれば受け容れられることがあります。
そこに音楽があることで、大切な想いが伝わるのなら、求めている人はたくさんいるはず。
それに気づいた時、「誰かの想いを代弁して歌う」シンガーソングライターを
仕事にしようと決めました。
たった一人に贈ったことから始まった自分の楽曲を、『ソングレター®』と名づけました。
『ソングレター®』と名づけたのは、自分の歌が、手紙のようなものだと思うからです。
手紙だから、読み捨てられる場合もあります。逆に、一生大事にとっておくこともあります。
そしてまた、たった一人に宛てた手紙が、世界中の人の心を感動させることもあります。
僕の夢は、『ソングレター®』を初めとする自分の活動を通して、
誰もが、自分らしい形で音楽を使い、想いを伝えられるような文化を創ることです。
“想い”は最高のプレゼントだと思います。
でも、形にしなければそれはきっと伝わりません。
「本当は伝えたいけど、上手く言えそうにないし…」と
尻込みしてしまうならば、僕と同じように、歌の力を借りて伝えてみてはいかがでしょう?
歌うのは僕でも、伝えるのはあなたの想いです。僕にとって作詞作曲は、いわば翻訳。
翻訳だから、作品としての質よりも、そこで伝わる想いにこそ価値があると考えています。
このHPをご覧になって、共感して下さる方とのご縁を大切にしていきたいと思っています。
いつかあなたと共演できる日を、心から楽しみにしています。