2024年12月24日
手紙/よねくろさん 作詞・作曲/安達充
私のお袋が 私を生んだ時 昔のポッチャントイレで 破水して
トイレに落ちそうな 状態で生まれた 真冬の寒い日に 2000グラムの未熟児
周りの親戚たちが そのまま亡くなってしまうと 思うくらい真っ黒な猿みたいで
だけどお袋は トイレで産まれた私を 「うん」が良いと 笑ってた
小学校に入って 入学当初から問題児 児童相談所や特殊学級に何時も行った
担任の先生は「勉強しなくていいから」と優しく接してくれた
後で分かったことは お袋が先生に 「あの子は、勉強は出来ないけれども
決して馬鹿ではないので 信じて下さい」と言ってくれていたこと
高校受験の時には 「お前は勉強嫌いだから 職人の弟子になれ」と言われた
だけど「高校に行きたい」と言ったら 「そこならいい」と
三年間下宿生活をさせてくれた…
長い長い歳月を経て 80歳まで現役で働いたお袋
98歳で亡くなるまで 苦労を掛けっぱなしでした
最後まで 私以外の人や犬にまで 「ありがとう」と言っていたお袋
最後まで私にだけは、「ありがとう」と言ってはくれなかった
だけどベッドを片付けていたら出てきたノートに綴られてた
私宛ての「ありがとう」の文字
亡くなる直前に力を振り絞って
こんな問題児を まともな人間に
育ててくれてありがとう
~お父さんお母さんへ10のありがとう~
誰にでもあった、本当の物語
かつて子どもだったすべての大人と、
その子どもたちへ贈る思わず涙が出る
9分34秒の歌の手紙(ソングレター)
[作]安達充(あだち・みつる)[絵]えかきえみ
2011年04月18日発売
1,650円(税込)